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下地寛也『一発OKが出る資料 簡単につくるコツ: 「説得」「アピール」「プレゼン」「決裁」最強の方法』三笠書房、2017年3月

 

 

■内容【個人的評価:★★★★-】

◇ 最も大事なのは「構成がしっかりとしており、わかりやすいこと」
  • しかし、私の経験上、「デザインがカッコいいかどうか」と「一発OKが出るかどうか」は、まったく関係がないのです。 資料で大事なのは「デザイン」ではなく、あくまでも「構成」。 「自分が伝える内容を、相手が理解しやすい」しっかりとした構成であれば、シンプルなデザインの資料でも一発OKが出ます。 逆に、デザインがどんなによくても、構成があいまいな資料は絶対に一発OKは出ません。当たり前のことです。(23ページ)
◇伝えたいことは目立たせる
  • 大切なことは、「伝えたいことだけが資料の中で目立っているか」ということです。(24ページ)
◇ 「相手の視点」を持ち、「自分の視点」を主張する
  • 「相手の視点」とは、「相手が決裁するうえで何を重視するだろうか」という視点。 たとえば、相手が決裁するうえで、「維持費がどれくらいかかるのか」や「具体的にどのような効果が見込まれるのか」の2点を重視している場合。この2点を外していては、資料がどれだけ丁寧につくられていても、けっして通ることはありません。 一発OKが出る資料をつくる人は、それを踏まえて、相手が納得するような資料づくりをしています。だから決裁者は、「この人は、自分の気にするところをしっかり押さえて考えてくれているな」と安心して決裁してくれるのです。 「自分の視点」とは、「提案の中に、自分の意見をしっかり持つ」という視点。 解決策の選択肢を列挙して「この中からよいと思うものを選んでください」というかたちで資料をつくる人がいます。たしかに決めるのは決裁者かもしれませんが、これでは決裁者もどう判断していいのかわかりません。 一発OKが出る資料をつくる人は、決裁者に判断を任せることなく、「おすすめの解決策がどれなのか」しっかりした意見を持っています。(40ページ)
◇ 資料の前半:問題点、後半:解決策
  • 前半:「問題点は、営業から開発へ顧客の生の声(要望)が伝わっていないこと」 後半:「解決策は、営業と開発が月l回、顧客の要望を共有するミーティングを持つこと」 このように前半と後半に分けて考えることで、資料はシンプルで伝わりやすいものになるのです(60ページ)
◇決裁者をその気にさせるには
  • 決裁者に「解決策の提案」を承認してもらう-会議最大のヤマ場です。 決裁者の「承認」をもらうことこそ、資料作成の目的なのです。 決裁者は、提示されている解決策が「机上の空論」なのか「効果があり、実現できる案」なのかを見きわめようとします。 そのため、単に解決策を提示するだけではなく、「効果がどの程度見込めるのか」と、「必ず実現できるという根拠」を示すことが、承認を得るための力ギと言えるのです(67ページ)
◇真因をどうやって究明するか
  • 「なぜ?」「なぜ?」「なぜ?」・・・。 原因の究明において大切なことは、「なぜ?」と繰り返し、根本的な原因にたどり着くまで深掘りしていくことです。 すぐ目につく表層的な原因に飛びつくと、的外れな解決策を提示することになってしまうからです。 具体的な解決策がイメージできるまで、原因の深掘りをする-これが「原因の究明」のコツです。(94ページ)
◇ まず手書きで始めよう
  • 一発OKが出る資料をつくる人は、最初に手書きで構成案を考えます。 構成案ができるまでは、パソコンを開いて資料をつくり始めたりしません。 手書きだと、資料の内容をすべて一覧で見ることができるからです。 それだけ資料全体の構成が考えやすいのです。 紙ならテーブルの上に何枚も広げられますが、パソコンではページをスクロールしなければ全体像はわかりません。 全体像を目で追いながら考えないと、話の論理構成につじつまが合わない部分があってもどうしても見落としてしまいます。(124ページ)
◇ 資料は本編と参考資料に分ける
  • 本編の内容を説明している途中で、会議の参加者から「このデータはもう少し詳しく確認できないかな?」と質問されることがあります。 そのような場合、参考資料を用意していないと、あわてることになります。 パソコンを急に開いて「少しお待ちください。どこかにデータがあったはずです!」といった具合です。 最悪な場合、探しているデータが見つからず、「次回またご提示します」となって、承認が得られないこともあります。(146ページ)
◇ 声に出すことの重要性
  • チェックの際は、資料を見ながら実際に声に出して説明すること。(248ページ)

■読後感

資料の作成は、どんな組織においてもその意思決定の過程で必要となることである。

効果的な施策を立案し、いかにわかりやすく、上司に対して説明することができるかは問題解決の要諦であり、これを手順を追って示している。

とても分かりやすく、トヨタ式などのアイデアも盛り込んで実践的な構成になっている。