香山リカ『老後がこわい』講談社現代新書、2006年7月
- 作者: 香山リカ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/07/19
- メディア: 新書
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○第一章「ひとり暮らしの友の死」
- シングルでしかもひとり暮らしの友人の葬儀に出る場合がある。遠縁が喪主というケースもあった。自分の場合もそうなるのだろうかと思った。
- 非婚の人も多いが、若いうちに離婚してシングルという人もいる。
- シングル女性を断る家主もいる。高齢者円滑入居住宅の費用は8000万円なのだそうだ。有料老人ホームはずいぶん増えている。
- 高齢になってから家を持とうとしてもローンはまず組めない。
- 定年まで働くという最大のハードルをクリアする必要がある。よく自分の勤務するクリニックには、30代後半、40代前半の働くシングル女性が来て「このまま会社にいていいのか」とため息をつく。
- 働いていることがすごいと自信を持てればよいが、そんな自分は負け組と思っている人も多いようだ。
- 親よりも先にがんなどにかかるケースがある。そんなとき、なぜと恨むより、親にどう言おうと悩む人も多いのだ。また、余計な心配をかけたくないばかりに言わない人もいる。
- がんになったとき、すでに母親が亡くなった後でよかったという安心をした人もいた。
- 恵まれた老後を送っていてもいつか病気になる日が来る。
- ひとり暮らしだと入院の保証人が立てられないこともある。
- 親の死よりもさらに恐ろしいものがある。それはペットの死だ。シングル女性にとっては、誰に何と言われようとペットが唯一無二の家族であることが多い。
- なぜペットを溺愛してしまうのか。精神分析学でいうところの「移行対象」に選んでしまうことが多いからである。
- 生き恥と思うのは家族や周囲の人間であって本人ではない。したいことリストをつくってみるのも手かもしれない。
- 自分の死はコントロールできない。