別冊宝島『精神病を知る本』宝島社、1986年6月
- 作者: 別冊宝島編集部
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2004/02
- メディア: ムック
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○第一部「精神分裂病とは何か?」
- ミシェル・フーコーによれば、19世紀以前の西欧世界では、狂気にかんする人々の体験はたいへん多様なものであった。それが病い(疾患)という概念に吸収され、また還元されていくのは、近代精神医学という知の体系化の中においてである。西欧中世には、狂気は本質的には、自由な状態で体験されていた。
- 精神病院に収容されることにより、患者たちの行動と幻想は貧しくなり、はるかに類型化した症状が観察されるようになった。
- 精神分裂病の発生頻度は、あらゆる時代と国を通じて、ほぼ0.5〜1.0%を前後する一定の値を示している。
- 柳田国男は『山の人生』の中で、昔の精神錯乱といまの発狂との著しい相違は、本人に対する周囲の態度にあると述べた。
○第三部「精神病院の外部で」
○第五部「「精神医学の知」の外へ」
- 精神科医は、若いときの方が診断がうまい。中年になると診断の切れ味が悪くなり、かわって患者の生活が見え始める。