加藤仁『おお、定年』文芸春秋、1988年3月

おお、定年―150人の新たな選択 (文春文庫)

おお、定年―150人の新たな選択 (文春文庫)

■内容【個人的評価:★★−−−】
○第一章「ほのかなる青写真」

  • 庭付きの広い家に住み、クーラー付きの部屋だけでも四室ある。スープの冷めない距離に元気な両親が住み、アパートを経営している。一般のサラリーマンが夢見るような裕福な家庭である。しかし、それでも夫婦の間には、目に見えない溝が横たわっていた。

○第二章「定年を先取りする」

  • 私の専門は物理学ですが、社会学と人文科学の分野まで根をおろして総合的な研究をしたかった。しかし、望むべくもない。大学に残っていたらやりたい研究もできず専門バカになってしまう。
  • 大学を辞めてつくづく良かったと考えている。何よりも自由なのがいい。