岡田斗司夫『人生の法則』朝日新聞出版、2011年2月
- 作者: 岡田斗司夫
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2011/02/25
- メディア: 単行本
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○プロローグ「4タイプ判定テスト」
- 1司令型
- ・勝ちたい!負けたくない!が基本的な欲求
- ・能力の差はもちろんのこと、社会的地位や序列を一番気にする
- ・他人への好き嫌いを表に出さず、誰とでも付き合いができる
- ・向上心にあふれ、よく働く努力家
- ・冷たく気が許せない
- 2理想型
- ・自分の考えているとおりに物事をやりとげることにこだわる
- ・結果よりもプロセス
- ・客観的な成功や完成ではなく確固たる基準や理想に近づきたい
- ・正義感が強く、頑固なこだわり派が多い
- ・人間としてちゃんとしていたい、立派でありたい
- 3注目型
- ・自分の熱意ややる気が何より大事
- ・人から注目されたい、頼られたい
- ・ムードメーカー
- ・面倒見がよく付き合い上手
- ・身近に不機嫌な人がいると落ち着かない
- 4法則型
- ・物事の仕組み・法則を自分なりに理解したり、発見したり、推測したり、仮説を立てたりすることに喜びを感じる
- ・自主性が強く、何をするにも理由が分からないといや
- ・常に一歩引いているニヒリスト
- ・現実をシビアに判断できる参謀型
- ・自分が本当にやりたいことはない
- グラフ上の対角線同士は、互いの欲求がほとんど理解できません。司令型と理想型、注目型と法則型も対角線の関係です。
- 法則型は、注目型のような他人に注目されて好かれたり頼られたりしたいという欲求をほとんど持っていません。そのため、注目型が他人に気を使って面倒を見たり、みんなが楽しめるように気を配ったりする態度を見ても単純にお節介の目立ちたがりに見えてしまいます。
- 私自身の経験で言えば、長期的な人間関係を築きやすいのは対角線の全く分からない同士の関係でした。
- 法則型にとって、信念を持ち情熱とともに行動する理想型は優位(憧れ)のタイプになります。
- 自分が調子よいときは右回りの欲求を満たそうとし、調子が悪くなると左回りの欲求で我慢しようとする。
- 法則型の人生とは6割とか5割りの力で生きるということ。
- 法則型にはハングリー精神はない。自分は熱くなれることがないんだろうか。自分は燃えるような恋ができないんだろうか、と気にする。
- 4タイプが揃うと会社はうまくいく。
- 自分だと感じている意識には中心がない。
- 人間の意識は、実はだれかに働きかけられて初めて反応するんだよ。それまでは空っぽなんだ。
- ヒト意識は文明のパーツであり、本能を充足させるための道具なんだ。だから、道具としてちゃんと機能するよう、そういう欲求が最初から埋め込まれている。むしろ、それが本質なんだ。本質から自由になったら、何も残らなくなっちゃうよ。
- ヒト意識が幸せを感じられる源泉、具体的には、受け取って、考えて、真似して、伝える。
- 私たちは文化の道具ではあるけれど、奴隷になる必要はない。何を受け取って、考えて、真似して、伝えるかどうかは自分自身で決められる。
- ジーン、つまり遺伝子の継承が難しくなれば、ミーム、つまり模倣子に比重が移る。
自分をテストしてみたところ「法則型」やや「理想型」寄り、という結果だった。「法則型」、まずもって原理を知りたがる、というところはまさに言い当てられた形である。
ただし、実社会で観察してみるに、それぞれの要素を兼ね備えており、タイプが固定しているというより、いくつかのタイプ要素のうち一部に強弱がある、というようにも見える。すべての要素において強い人もいるだろう。
人の幸せとはなにかという問いかけ、ここでは文化の担い手という観点、動的平衡系の流れとしてとらえている。たしかに、人間をアトムとして考えると結局行き詰まってしまい、自分は何をしてきたのかという後悔ばかりになってしまう。
個人が達成したものに着目するのではなく、どんな役割を果たしたのか、どう振る舞ったのかを視点の中心に据えることだろう。
しかし、人間はアトムで考える癖がついている。これを脱却するのは並大抵のことではない。