倉下忠憲『EVERNOTE「超」知的生産術』シーアンドアール研究所、2011年3月
- 作者: 倉下忠憲
- 出版社/メーカー: シーアンドアール研究所
- 発売日: 2011/02/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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○第一章「あなたの知的生産はEvernoteで超加速する」
- 本書のテーマは、効率よく、できるだけ時間をかけずに情報収集を行い、継続的に情報のアウトプットをできる環境を、Evernoteを中心としたクラウドツールを使って作ることにあります。
- 情報を扱う技術として有名なのが知的生産の技術という言葉です。40年以上も前に発売された梅棹忠夫氏の同名の著書『知的生産の技術』から生まれた言葉ですが、その後も、多くの人々によってさまざまな知的生産の技術が開発されています。
- ジェームズ・W・アレンの名著『アイデアの作り方』では、アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何物でもないとしている。
- 効率よく、できるだけ時間をかけずに情報収集を行い、継続的に情報のアウトプットをできるための環境作りの最初の一歩は、大量の情報の置き場を確保することです。
- Webクリッパー:GoogleChromeではエクステンションとして
- Evernoteのアカウント:送るとノートになる
○第三章「Evernoteを多元式メモ帳として使う」
- 人によって最適な整理法は異なる
- 何かを整理する目的とは、必要なものを必要なタイミングで見つけ出せる環境を作り出すことです。
- Evernoteにおける情報整理法を構築していく上で、基本的な考え方になるのがマドルスルーです。マドルスルーを一言で言えば使いながら最適な形を見つけていく方法で、自分なりの最適な整理スタイルを構築していくことができます。
- KJ法で発想の骨組みを組み立てる
- 個別のカードを似た属性で分類し、グループに見出しを付ける。
- ブログでアウトプット力のトレーニングをする。
- ・分かりやすさを鍛える
- ・アイデア力を鍛える
- ショートアウトプットをとりあえず出しておくことでアウトプットの質を向上する。
- 形にしていくなかで考えが整理されることが多い。
- 積極的な情報発信が自分の価値を高める。
- 知的生産者のベースはセルフ・マネジメントであり、行動管理とメンテナンス管理である。
この本でいうように、知的生産とは、まったく新しいものを一から生み出すものではなく、既存のものを着想で組み合わせアイデアとして育て、課題解決を図っていくものである。
すでに今まで多くの知的生産の技術が生み出されているということ、そしてこれをEvernoteというツールを利用してどう処理していくかということがテーマとなっている。
この本は単なる技法の解説書ではなく、これまで考え出されてきた知的生産にかかる技術をどうやってクラウドツールを利用して具体的するか、に着目している。
(個人的には、今までGoogleNotebook を利用してこの取り組みを行ってきたわけだが、こうしたツールを使うにあたっては管理をシンプルにすることがコツである。ノートをいくつもつくってしまったら情報をどこにおけばいいか自分でも迷いが生じる。)