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小林秀雄、岡潔『人間の建設』新潮社文庫、2010年3月

人間の建設 (新潮文庫)

人間の建設 (新潮文庫)

■内容【個人的評価:★★★★−】

  • ですから数学をどうするかなどと考えることよりも、人の本質はどういうものであって、だから人の文化は当然どういうものであるべきかということを、もう一度考え直したほうが良さそうに思うのです。(岡)
  • 私がこどものとき、葉緑素はまだ作れないと習ったのですが、多分今でも葉緑素は作れない、、葉緑素が作れなければ有機化合物は全然作れないのです。石炭、石油。これはみなかつて植物が葉緑素によって作ったものですね。それを掘り出して使っている。(岡)
  • いったん形に書きますと、もうそのことへの情緒はなくなっている。形だけが残ります。(岡)
  • 考えているというより言葉を探しているといったほうがいいのです。ヒョッと言葉が出てきて、その言葉が子供を産むんです。そうすると文章になっていく。(小林)
  • 知や意によって人の情を強制できない、これが民主主義の根本の思想だと思います。(岡)
  • プラトンは政治をよくしたわけではありません。しかし、あの人は政治の実際の苦労もした人ですから、政治論は経験談なのです。将来の計画とか空想とかから政治を論じるという、今日の政治理論の最大の弱点が全くない。(小林)

■読後感
社会本位でなく人間本位で考える、それは悪しき個人主義としてではなく。
人が理解し、人が納得して先に進むことができる。
この単純な原理をもう一度考えるべきだろう。