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百田尚樹『至高の音楽 クラシックの名曲』PHP研究所、2013年12月

■内容
著者は若いころからクラシック音楽を聴き続けてきたが、その中で最もお気に入りの25曲を紹介している。
曲の紹介のみならず、CDやDVDで薦める演奏についても語っている。
とりわけクラシックマニアはマイナーな曲を偏重する傾向にあるけれども、日常的によく聞いている曲こそすばらしいものを持っている。
そしてさまざまなスタイルの演奏で楽しむことこそクラシックの醍醐味であるとしている。(近年は個性的な演奏が少なくなってはきているが。)

■読後感
著者と好む曲について共通点が多いと感じた。
シューベルトを評するに「美しい花園にいたと思っていたのに、はっと気付いたら、そこは死の世界だった、と思うような一瞬がシューベルトの音楽にはある。」と言っているが、まさにそんなことを感じさせる。『杜子春』のように、悲劇的な世界から、気が付くと全く日常の世界へというような展開は、シューベルトの音楽にしかないのではないか。