小此木啓吾・河合隼雄『フロイトとユング』思索社、1978年11月
- 作者: 小此木啓吾,河合隼雄
- 出版社/メーカー: 思索社
- 発売日: 1978/11
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○第一章「出会い」
○第二章「人間フロイト、人間ユング」
- ユングの場合はどうしても一番関心のあったところは普遍的無意識の話ですね。子供のときからのクライン流の発達的な幼児期の体験と結び付けてこういう段階を経て出来上がってくるというような見方よりは、大人の無意識の今のあり方を問題にする。(河合)
- 日本の母親たちはグレイト・マザー元形の犠牲になっているんじゃないかと思うんですがね。すべてを受け入れなければならない、あきらめねばならないというのが非常に強いから、個人としての感情よりも、運命的な流れに忍従してしまうという面が強いですね。(河合)
- 実在のお母さんとグレイト・マザーを同一視して、期待ばかり大きくなって、お母さんはその重荷にうちひしがれてしまっている。(小此木)
- 日本の親は、男と女であってはならない、まず親でなければならない、というものが厳然とありますね。西洋だったら、男と女であって、親は二次的なものだという考えが確立しているから、そこが非常に違います。(小此木)